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引き出された三人の頭にイーヴンは軽く拳をぶつけた。
「クダラナイ詮索ヲシナイデクダサイ。」
せっかくの二人の時間を邪魔されて、イーヴンはいささか怒っていた。
「くだらなくないよ! 先生がお父さんなんて、僕もジャミーも、嫌だからね!」
直球で文句を言うジャックに、ジョイスは笑顔で答えた。
「大丈夫です。私にとってイーヴン先生は……父親のような方ですから。」
「ソ、ソウデスヨ。」
少しガッカリした様子で、イーヴンは無理に笑って見せた。
「イーヴン先生! しばらく交代しましょう。お疲れでしょう?」
トマは急いでイーヴンに声をかけた。
「ジョイス。先程ノ答デスガ、」
気を取り直してイーヴンはジョイスに話しかけた。
「怖レヲ忘レナイ限リ、アナタハ欲張リニハ、ナリマセンヨ。」
そこまでが限界だった。恋に破れたイーヴンは、袖で涙を隠しながら離れて行った……。
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