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(ここは…)
先程までいた墓地とは違い、どこか懐かしい場所にいた
よく見たら、つい最近まで通っていた「湯鵜川(ユウカワ)学園」の教室だった
そこにいたのは制服を着た自分と、行方不明になったはずの美嶺と親しそうに話していた
『ねぇ、司は桃源郷って知ってる?』
『桃源郷?』
『うん!そこに行ったら何でも願いごとが叶うんだって!そしたら、大好きなお父さんとお母さんにまた会えるかも…』
そこまで美嶺が話したら自分は、はぁ…とため息をつきこう言った
『…桃源郷なんてあるわけねぇだろ。第一、仮にあったとしても…死んだ人間は元には戻らない。決してな』
その時の自分は何か諦めている、いや、後悔している目をしていた
だが、美嶺は諦めなかった
『じゃあ、アタシが桃源郷を見つける!そしたら、司も信じてくれるよね?』
『……まぁ』
ー約束だよ、司!ー
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