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すると、突然心は司の背中を思いっきり叩いた
司はつぅ…と言いながら、心を睨み付けた
「……何すんだよ」
「あんたがいつまでもメソメソするからでしょ」
「め、メソメソってお前少しは人の気持ちを考え……」
司がそう言いかけたら、心は部屋に置いてある机をバンッ!と思いっきり叩いた。
司は目を丸くして、心のことを見ている
心は司にこう言った
「死んだ人間はもう戻ってこないの!!いくら望んでも、考えても…死んだ人間は生き返らない!」
その言葉はかつて司が桃源郷に向かう美嶺に言った言葉であった
心は話を続ける
「でも…死んだ人間のために出来ることはある。…あんたの場合は何?」
暫く沈黙が続いた
そして、司は顔を上げた。その表情は何かを決心したような表情だった
「奴を…圭吾を倒す!」
「…ま、当分はそれでいっか」
心が最後に呟いた言葉は司には聞こえなかった
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