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そこにいたのは、プルプルと震えているまだ幼い狐の妖怪だった
(しかも半妖かよ…)
まぁいい、これが依頼内容だとしたら随分と簡単なモノだ
司は愛刀の双龍を半妖に構え退治しようとした
その時…
「ちょっと待ったぁぁあああああ!!」
退治しようとした司の間に入ってきたのは巫女の服を身にまとい、鈴がついたデカイリボンを着けた少女
「げっ…」
そう、彼女は司がもっとも苦手で憎らしいとも思っている存在『安妙心(アンミョウココロ)』だった
「何で邪魔すんだよ、この鈴女」
「鈴女って…!…まぁいいわ、それより今回の依頼の内容じゃないわよ。コレ」
コレと言って心が指差したのは狐の半妖だった
心は司に淡々と状況を説明する
「コレは今回の被害者の墓参りをしにきただけ。…で、本当は」
心は司と同じ結界を破る能力がある弓矢を使い、近くにある墓を壊した
「そこにいるのは分かってんのよ?さっさと出てきたらどう?」
そう言うと、先程破壊された墓の近くから拍手の音が聞こえ、一人の青年が登場した
「相変わらず流石だね、心チャン。さすが俺が玩具として認めた女だよ」
「あんたも相変わらずのようね、圭吾」
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