4人が本棚に入れています
本棚に追加
ひとめぼれ。 Side-S
「気持ちは嬉しいんだけど。僕には、心に決めた人がいるんだ。ごめんね」
「わたくしでは、ダメだと言うの!?わたくしを誰だと思っていて!?」
あー、このやり取り今日で何回目だっけ?
自意識過剰な令嬢が多いな・・・。
大体、藤崎より格下が、なに粋がってんの?バカなの?
「お父様に言えば、貴方なんてどうにでも出来ますのよ!?」
出来ないと思うけど?
「君のお父さんって、FUZISAKIの重役だっけ?」
「そうですわ!!」
うわ~、バカだ。呆れて物も言えない。
「僕、FUZISAKIの人間だけど?知らないのかな?」
「・・・は??何を言ってますの!?そんな訳ありませんでしょう?」
「うーん。ここまでバカとは」
「な、ななな、なんですって~~~!!」
「君さ。藤花の称号も貰ってないのに、自分がさも格上って考え止めた方がいいよ?あぁ、まそんな事も分かってない成金には、分からないと思うけど。僕の家から言わせれば、君は格下なの。分かるかな?あー、分からないか?バカだもんね?あはは。だから、君の父親には、僕をどうこう出来る力はゼロ」
「そんな訳ないでしょっ!!」
「ふふ。なら、今ここで父親に電話して聞いてごらん?」
「言われなくてもっかけるわよ!!今に見ていないさいっ!!」
さーて、僕も電話しちゃお!
あー、楽しみ!!
「今さ面白い事になってるから、おいでよ」
『空、告白は?』
「ん。今、その告白受け中なんだけどね。流れでさ」
『あぁ、なるほどね』
「だから、おいで?」
『楽しそうだね。すぐ行くよ』
さぁて。そろそろあっちも終わったかな?
「お、お父様!お待ちください!!」
あれ?まだ終わってなかった。
あ~ぁ、でも、顔が真っ青だから、そろそろ終わるかな?
「・・・空」
「待ってたよ」
「顔がにやけてる」
「ふふ。だって、これから面白い事が始まるんだよ?笑っちゃうくらいにね」
あの人以外の人間なんて、僕たちの視界に入らないんだから。
最初のコメントを投稿しよう!