0人が本棚に入れています
本棚に追加
と言うと
「母さんは化粧に時間がかかるからな。」
と甘党な父がココアをすすりながら言った。
僕は部屋に戻りクローゼットに掛けてある制服を手に取った。
ブレザーだ。
本当は学ランの第2ボタンに憧れていた。
だから第1希望は制服が学ランの南空(なんくう)高校にしたのに、僕が合格したのはブレザーの鈴海(りんかい)高校だった。
学力的には申し分なかったのに、僕はその日、国語の解答欄を全てずらして書いていたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!