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お前が勝手に出かけたりしなければ、彼は助かった。
彼女をそう責めるものは多かった。
特に加藤ヨシアキの親は、彼女を執拗に攻め続けた。
更にありさの立場を悪くしたのは、彼女が会う予定だった友達が「そんな話は一切なかった」と証言したことだ。
その友達が恐怖のために嘘を吐いたのか、はたまた逆にありさが責任逃れのためにデタラメを言ったのか、それは端からは判断できなかった。
しかし悪者は作り出されるもの。
子供社会の中ではありさが一方的に悪者にされることになってしまった。
しかし、私は知っている。
あまりにもおぞましい真実を。
その真実と下山ありさの末路が、今の私を形成する非常に大きな要素になっていると言っても過言ではないのだ。
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