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少女はびっくりして目をぱちくりさせました。
蝶の姿になった少年は続けます。
「僕はもうじき消えてしまう。君みたいな娘に最後に出会えて良かった…。」
少女はまだ状況をのみ込めません。
でも一つわかることがありました。
それは
“少年はもうすぐ居なくなってしまう”
と、言うこと。
少女は問いました。
「あなたは何で消えてしまうの…?」
少年は答えました。
「僕たち魔法を使える蝶たちは魔法を使わなければ100年は生きられるんだ。
しかし魔法を使えば使うほど生きられる年は減っていく。僕は魔法を使いすぎた……。君ともう少しだけ話したかった…、だけど……もう時間みたいだ…。」
そう言った蝶の姿になった少年の体は少しずつ消えていきます。
「まって、行かないで!!」
少女は必死で蝶を手に包み込もうとしましたがなかなか届きません。
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