第1章 停電

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監視員B「近くの鉄塔に雷が落ちたらしい。この所内のどこかに異常がないか、見回りに行かなければ!」 監視員A「俺も行くのか?」 監視員B「二人で手分けして見回りに行った方が早いだろう」 監視員A「囚人の監視は…?」 監視員B「こんな天気の時に脱獄しようとする奴など居まい。 脱獄出来たところで、街までは、走っても丸一日以上かかるし、 監視員用の車は網膜認証など、複数の個人認証をパスしないとエンジンすら掛からないんだ。 まあ、今ここに居る囚人は、皆ただのデータで、手も足もないし、 仲間でもいない限り、ここから逃げ出すのは不可能さ。 さぁ、行くぞ」 監視員A「今、行くよ。そう急かすなよ」 二人は、モニタールームを出ると、左右に分かれて走り出した。
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