0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
「良くわかっていないだろう。
だが、それは元から決まっていたことだ」
「勝手に決めつけないで!!」
あたかもそうなる運命だ、と言われているようで腹が立つ。何故、初対面でそこまで言われなくてはならないのか。
「そもそも魂が穢れている、って何よ!
私はそんな事した覚えがないのよっ!?」
「よくもまぁ。仕方ない事か、これからだからな」
「……これから??」
男は懐から1通の便箋を取り出した。
封を開けると高らかな声で読み上げる。
「死刑囚・大宮鼎。18:51/ひまわり公園にて吉澤麻奈穂をナイフにてよって殺害。
此にて我々、死刑執行部隊が罰を下すと共に繁栄の儀(チート)を行う!!」
宣言された相手は、怒りくるい己に刃を向けてくるか、
悲痛な顔色でこれからの事を悩むかのどちらかだ。
もちろん、彼女は前者だった。
「あの子がいけないのよ!!弟を…あいつが見殺しにしたせいで死んだのよ!」
もはや中学生とは思えない人相で凄んできた。
最初のコメントを投稿しよう!