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SWAT全体を指揮しているマーク・ガレスビーは、目の前の状況が信じられなかった。 デルタチームの狙撃手2名と装甲車から降りたブラボーチームの隊員が2名、僅か数秒でやられてしまったのだ。 マークは、急いで撤収命令を出す。 装甲車は、負傷した婦警と隊員を収用すると、犯人が使用したスモークグレネードの吐き出す、黄色の煙幕を利用して後退を始めた。 装甲車がレストランの裏手に到着すると、婦警と、負傷した隊員が、待機していた救急車へと運ばれる。 「リックス、状況を報告しろ!」 チャーリーチームのリーダーである、リックス・オブライエンが、マークの元へ歩み寄り状況を報告する。 「まず、デルタのバイパーが狙撃され、左の鎖骨を打ち抜かれました。 続いてヘンリーも、やはり左の鎖骨をやられています。 この間、僅か5秒とかかっていない事、また、犯人がわざと鎖骨を打ち抜いた事から、犯人の中に、相当優秀な狙撃手が存在すると思われます。 次に、煙幕の中発砲してきた犯人は、恐らくサーマルサイトを使用していると思われますね…… しかも、ダブルタップで射撃している所をみると…… 犯人グループは元軍人、それもかなりの練度備えた、元特殊部隊員である可能性が高いと思われます。 隊長…… 犯人の装備は、我が部隊より上かもしれませんよ……」 マークは、ラッキーストライクを箱から一本取り出すと口にくわえる。
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