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「非常に悔しい事だが、我々田舎の警官じゃ正直対処しきれん状態でね……」 署長は銀行入口を睨む。 「署長、その後犯人からの発砲はありましたか?」 「発砲だって? あったよ、あったとも! あの糞野郎、我々が到着してから2度もマギーを打ちやがった! 2回目は30分程前だ」 「戦時によくスナイパーが使う手ですよ…… ターゲットの急所をわざと外し、苦しんでいるターゲットを助け様として出てきた奴を狙う。 迂闊に行動すれば犠牲者を増やすばかりです」 「で、マーク、こういった状況をどう対処したらいい?」 「そうですね…… まずマギーの救出ですが、犯人が現段階でこちらの呼び掛けに一切応じないのであれば…… 犯人の狙撃、不可能なら我々が装甲車で接近、救出します」 「スナイパーによる射殺か…… しかし、この銀行の回りには平屋の民家しか無いが……」 「うちの狙撃チームにも検討させますが、この銀行、正面玄関付近しか窓が無いので、狙撃は難しいでしょうね」 「とりあえず、君のチームでマギーを救出してくれないか? 行内で人質になっている行員と客には申し訳無いが、あの状態ではマギーは長くは持たないだろう……」 署長は溜息をつきもう一度駐車場に倒れているマギーを見た。 「すまないが…… 彼女を助けてやってくれ」 「分かりました。作戦を立て、彼女をここに連れてきますよ」 「宜しく頼む……」 マークは、署長から銀行周辺の地図と、銀行内の見取り図を受け取ると、銀行から少し離れたレストランに向かった。
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