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小さめのレストランの前には、黒塗りのバンが3台留まっていて、さらに銀行からは見えない位置に、装甲車が1台留めてあった。
マーク・ガレスビーは、レストランの扉を開けると、テーブルやカウンターに座り、自分を見詰める黒い戦闘服に身を包んだ頼もしい一団を見て満足気に頷くと、レストラン中央のテーブルに歩み寄り、2枚の地図を広げた。
「みんな、聞いてくれ……
署長から取り敢えず、警官の救出を依頼された。
犯人グループの人数は不明だが、犯人達が乗って来たであろう車から推測して、そうだな……
4人から最大でも6人、
それ以上と言う事はないだろう。
チャーリーチーム、意見は?」
チャーリーチームは総勢5名で、ネゴシエーションと現場全体の監視を担当する。
チームリーダーのリックスが、難しい顔で椅子から立ち上がり、地図の前に立つ。
「行内の状態は、以前不明です。これからデルタと連携して、内部の様子を探る為に、何箇所かサーモグラフィーカメラを設置します。
犯人の使用したと思われる車両が、アレ1台であれば、犯人の人数はマークの推測で正しいと思われます。
また、人質の人数ですが、本日出勤しているはずの10名以外、客の人数は不明です。
これより拡声器による、犯人との交渉に入りたいのですが……」
チャーリーチームは、既に銀行の監視カメラの回線をトレースしていたが、犯人が監視カメラを破壊してしまっていた為に、内部の様子を把握していなかった。
「余り時間がないが、許可しよう。
イーサン、取り敢えず犯人に警官を救出する旨を伝えろ」
ネゴシエーション担当のイーサン・ハントは犯人との交渉は難しいと感じていた……
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