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朝
僕は奇妙な夢を見た
とても懐かしい声が聞こえるだけの夢
でもその声が誰なのかもいまいち思い出せない。
ソファーで寝てしまったからだろうか、ホントに奇妙な夢だった。
しかし自分の記憶力には関心さえ抱いてしまう。
いや此処は抱いてはならないだろうが、
『あ…』
突然頭の中に浮かんだそれを思いだし、取りに行く
あのワインレッドの小さな箱だ
『………もやもやする』
箱を手に取りソファーに腰を着けたが
途端に思い出せそうで思い出せない、あのもやも感が頭を巡る
此処で箱が空くことに気づいた。
中は…
『あ、っ……』
思い出した、いや……分かった、やっと
やっと懐かしい声の主が分かった
中は箱と同じワインレッド色のピックだった
声の主
彼は僕の唯一の友達、親友。
なんでそんなことも忘れてしまって居たんだろう、やっぱりこの記憶力はかなり危ういらしい
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