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「航!」
相変わらず眩しいくらいの金髪を揺らしながら待ち合わせ場所にやって来たテル。
「おー、久しぶりだな」
「二ヶ月ぶりくらい?」
「もうそんなになるか」
今日は久々に仲間と飲むことになった。
正式に族を抜けて四年が経った。
俺の中では、『抜けたい』と話した時点で抜けたつもりだったけれど……
仲間曰く、抜けたのは大学に合格したとき……らしく。
だから、ちょうど四年。
「予約しといてよかったな」
入った居酒屋で、テルは周りをキョロキョロと見回しながら、溜め息混じりに呟く。
「卒業式シーズンだからな。しかもこの時期は送別会とかそういうものもありそうだもんな。週末は特にどこもいっぱいだろ」
3月終わりの今、居酒屋と呼ばれる場所はだいたいが満員御礼だ。
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