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目尻に涙を浮かべながら爆笑している仲間を見ていると、まあその気持ちもわからないでもないとは思う。
でも……
「ちょっと馬鹿にしすぎじゃね?」
口を尖らせながらそう言って、目の前のジョッキに半分ほど入ったビールを一気に飲み干した。
そんな俺に視線を止めながら、テルが口を開く。
「だってさ、航が数学……ぶはっ」
やっと止まりかけていたテルの笑いが、また復活した。
確かに数学なんて俺のイメージじゃねぇけどさ。
そんなに笑うことなくね?
そう思ったら、意地というものが出てきて……
「ぜってー尊敬されるようなセンコーになってやる」
そう宣言した。
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