10人が本棚に入れています
本棚に追加
そしてチビ。身長は確か167だった気がする。
小さいちいとでも覚えておけば楽だろう。
……断るか。断りのメールを送信しよう。
改めてトーストを一口。ニュースばかりに気を取られて冷めてしまったが仕方ない。
『ピンポーン』
インターホンが鳴る。朝から今日は忙しいようだ。
食べかけのトーストを皿に置くと俺は玄関に向かいドアを開けた。
「白夜白夜! 何で断るん……ちょ、え、閉めないで待って待ってッ!」
先ほど断ってギルドで待っていると言っていたのにどうしたらそんな短時間でここまでこれるのか。そうか、こいつストーカーか。
「生憎ちびはお断りなんで。最低は175はないとパーティは組めないから。てか食事中なんだ、帰れ」
しかしあのストーカーは諦めず、閉めかけたドアを両手で掴み、片足を踏み入れた。……どこの悪徳商法だよ。
「いやいやッ! 身長関係ないからねッ!? 俺こう見えて結構強いし白夜全力で守るからッ! な? な?」
「つまり捨て駒になると。……まぁ、それなら悪くないが」
ドア離しくるりと方向転換し元の椅子へ。朝食の途中だった。
「ホントに朝食中だった。てか美味そうなんだけどッッ!」
ストーカーの次は物欲しそうな犬か。ここに来たくらいなら朝食を食べただろうに。
「ギルドにはもういったのか?」
仕方なくもう一枚のトーストを渡し、目玉ミッションの詳しい情報を聞かなくてはいけない。
俺ら二人の総合レベルは多分Aなんだろうが、二人でなら俺は前衛、ちいは後衛に自動的になるだろうから割と悪くはないはずだがパーティを組む条件に反する。
条件は先ほどちいが言った俺を守る、つまり盾になることだ。後衛にいるちいが前衛に来るまでには時間がかかる。最低でもどちらも同じポジションにいる必要があるわけで。
ミッションの内容によっては後衛が主になる戦い方にもなる。
あとは自分たちの能力だ。
総合的にはAなのだが得意不得意が必ずある。
個人レベルは最高がS、続いてA~Eに評価される。
最初のコメントを投稿しよう!