閉村

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「…………。」 そんなだから、平井は全く何も言い返すことができなかったのだ。 悔しいことであるが、国の判断は正しいのである……… 「心中お察しします……ですが、 村長様にはそうお伝えいただけますか。 これは………もう決定事項ですから………」 ………書類諸々を手渡してくる役人。 「受理………しました。」 平井は、それを受けとるしかなく。 役人が頭を下げる中、放心状態で、その部屋をあとにすることになった。 9月の、 まだ晩夏の暑さの残る東京での出来事である。
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