隠されし姫君

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ヴェ『大丈夫、夜霧、俺は大丈夫だから』 夜「やだ…やだよぅ…だめ…」 ヴェ『好きだよ 愛してる』 そう言って言葉を放とうとした唇を唇で塞いだ 涙が溢れ出す ドスッ ヴェ『…っ…』 剣がお腹を突き抜けていた 唇の端からは血が滴り落ちる 苦痛に眉をひそめている 背中に回していた手にはべっとりと赤い液体がついていた 部屋に充満するのはよく嗅いだことのあるヴェロンの血の匂い
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