塾頭、沖田総司。

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それから暫くして、ソウはメキメキと頭角を現し他の塾生を圧倒した強さを身に付けていった。 食客として寄宿していた永倉や原田だけでなく、土方でさえも気を抜くと一本取られそうになるほどで… 遂に近藤はソウを【塾頭】と認めざるを得なくなった。 「土方さん?遂に私が塾頭ですよ?!もう、誰にもオンナだから、なんて馬鹿にさせません!」 外稽古にも連れて行ってもらえる様になり、もしかすると…ソウが一番イキイキとしていた時期がこの刻かもしれなかった。 そして…旅立ちの日。 文久三年二月四日。 江戸小石川伝通院の処静院大信寮に集まった大人達に混じり、沖田ソウの姿があった。 「勝っちゃん!ソウ【コイツ】どうすんだよっ?!」 「まぁ…ソウ一人くらい何とかなるだろう?」
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