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「それじゃあ、飲むか」
「ええ、飲みましょう!」
酒の入ったグラスをカンっと合わせて一気に飲み干す。
ふむ、確かにこれはいい酒だ。
芳醇な香りを楽しみつつ舌で味わう。
「こいつはいい酒ですね!
ガンガン飲めちまいますよ」
「いけるからって飲み過ぎると明日に響くぞ?」
「そんときはそんときですよ。
これは女房にでも飲ませてやりたいもんですな」
「ん?
お前カミさんいたのか」
「あれ?
言ってませんでしたっけ?」
「聞いたことないな。
どんなカミさんなんだ?」
「俺にはもったいないぐらいの美人なんですよ。
写真みますか?」
すっとザイトは懐から一枚の写真を取り出した。
そこに写っているのはザイトにはもったいないくらいの美人の姿と小さな子どもが写っていた。
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