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「貴方はこの国の民をなんとお考えか!」
「何を言っておる。
そんなもの虫と同じよ。
わしの為に生き、わしの為に死ぬそれが民よ」
「それではいつか必ずこの国は滅びます!!」
「この国はまだまだ集落が沢山ある。
滅ぶことなんてありはせぬ」
「っ!?
そんなこと!
・・・いえ、すみませんが私は疲れているようです。
少し部下と酒でも飲んで休息させていただきます」
カルドは反抗しようとしたがやめた。
もう何もかもが遅いのかもしれない。
「よいよい。
わしは主を信頼しとるでの。
わしから良い酒を贈ろうぞ」
「は!
ありがとうございます。
部下の疲れもとれるでしょう」
カルドは心を殺していく。
これが命令なのだ。
自分が命令に逆らえば自分の部下の命も危うくなってしまう。
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