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「えっ……」
七瀬先輩が明らかに嫌そうな顔をする
「冬馬、あたしの命令が聞けないの!?」
ひどい言われようだ
「お話するだけなんだし、美雨も良いですか?」
「えっ……あ、うん」
「いいってよ、美雨」
美雨と僕は七瀬先輩と一緒にリムジンの中に乗り込んだ
「そ、その、二人はどういう関係なんだ?」
向かい側に座る七瀬先輩が聞いてくる
「幼馴染です」
「奴隷よ」
どうして意見が食い違うのかは無視しておこう
「赤山は……好きな人とか居るのか?」
なんとも苦手な質問が来たものだ
何も出来ない僕を好きになってくれる人が居る訳がなかろう、無駄な恋をすると傷つくのは自分自身なのだから
「僕が好きになってもどうせ振られるのがオチですから」
頬をかきながら苦笑いをする
「そ、そうか」
それよりも、先輩の話とは何なんだろうか
リムジンに揺られながらただ家につくのを待った
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