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「そだよ。だって、あんたいじめるの楽しいもん」
「楽しいわけねーだろ!
ったく、そっちがその気なら……」
俺は形見である拳銃を取り出し連続15発撃ってやった。
さすがにあいつは驚き、バズーカが手から落ちた。
「え……、今の、あんたがやったの?」
「そうに決まってるだろ」
「しかも、私をいつでも殺せる、やつ……。さっき、10何発かうったのって私の近くででしょ?」
五月はさっきとは全然違う態度をとっていた。
そんなに驚くものか?
「お前なんていつでも殺せるわ。
……だとしたらなんだ?」
「私の仲間になってください!!」
五月は俺の目の前で土下座をした。
本当は腑みたいけど、我慢だ。
「なんで俺がお前の仲間になんなきゃいけねーんだよ?
なるわけねーだろ。じゃあな」
五月は涙目になりながら俺の足にしがみついてきた。
「いやいやいや!あんたを逃がすなんてもったいなすぎる。
私にはできないわ!」
「離れろ!気持ち悪いな……。
ったく、わかった!わかったから離れろ」
「いいの?やったー紅武具蕗GET!」
え?はい?アイツなんで俺の名知ってんだよ。
おかしいだろ。まさかアイツ、最初から俺を狙って……。
「あ、自己紹介まだだった。私、3年6組10番!
黒崎五月。皆からはさーちゃんって呼ばれてるの。
私の主な武器はバズーカや、手裏剣、ハンマーかな?
よろしくね!」
自己紹介でここまでくわしくいうとは……。意外だった。
武器がバズーカ、手裏剣、ハンマーって……。
異常だろ。
「俺は――」
「いわなくていいよ。こっちで調べといたし。
2年1組8番紅武具蕗。
成績はかなりトップ。
主な武器は拳銃、剣、それから――」
「もういいわ!ってか俺のこと詳しすぎだろ!」
なんであいつがそんなに詳しいんだか……」
「調べるのは私の得意分野!あと、先輩に
『アイツ』とかいわないでよね!!」
「もう授業あるんで――」
俺は急いでその場から逃げた。
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