第1バトル

5/5
前へ
/42ページ
次へ
昼休み。 俺はいつものように武器の手入れをしていた。 『プルルルル』 【携帯電話】が鳴った。 誰からだ? 携帯をポケットから取り出すと……。 五月からだ。……は? なんでアイツが俺のメアド知ってるんだよ! ますます気持ち悪いぞ。 俺が携帯を無視したそのとき――、 「ムグロー!なんででないわけぇ? 私ここまできちゃったじゃない!」 五月が来た。 はやくね? 無視第一だ。 俺は五月を無視して武器の手入れをした。 「無視すんな!せっかく、先輩が美味しい美味しいお菓子 あげようとおもったのにぃー」 五月がポケットから【マカロン】を取り出し、俺の目の前で食った。 餓鬼じゃあるまいし、そんなのひっかかんねーって。 無視だ無視。 「ふぇっきゃくあげりゅっふぇいっふぇふほひー」 食いながら喋ってるし。 何いってるのかさっぱりだ。 「はいはい、何言ってるのかさっぱり分かりませんけど、 俺に何か?」 うっとうしくなってきたのでつい喋ってしまった。 「せっかくあげようとおもったのにー、だよ。はいどうぞ」 俺は五月からマカロンをもらってしまった。 「あの、いり――」 「ありがとう、もらってくれて」 うわ、うぜー 俺がいりませんと言おうってときに話しやがって。ウザイ。 俺のウザイ人リスト第一号の女だ。 あとでかいとこっと。 「明日、6番地集合ね。 依頼主がそこでまってる」 「依頼もらうの早いっすね」 「ムグと私の最初の依頼を早くGETしなくてどうする!」 「どうしようもしませ――」 「大事な依頼よ絶対来てね!」 まただ。 ったくめんどくさい先輩だ……。 こうして俺のぴくりとも動きのしなかった歯車が、 動きだした気がした――。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加