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「そうなんですか。少し安心しました。ってことは五月の仲間だったりしますか?」
俺はあえて冷静になって聞いた。
明日の依頼のことを知っているのなら、
五月のことだってしってるはずだ。
「さーちゃん?仲間じゃないかもしれないな」
でた、レクト先輩の口癖、『かもしれないな』だ。
この口癖がでると言う事は五月と仲間だ。
「そうなんですか。明日、よろしくお願いしますね」
「よろしくね。あっそうだ!
さっき一年の子から貰った【キャンディー】どうぞ」
「……ありがとうございます」
レクト先輩からは貰わなきゃ完璧に殺される。
普段にこにこしているレクト先輩だが、怒るとまじで怖いからな……。
怒るのだけはごめんだ。
「レクト先輩また貰ったんですか?ほんとに甘いものお好きですね」
そういえばこの前は、チョコレートを貰ったっけな?
「甘いものは世界で一番美味しいから~。さーちゃんにはさっきマカロンあげたっけ」
「え、そうなんですか!?」
それは意外だった。
あれは五月が買ってきたのだとずっと思っていた。
「そうだよ。さーちゃん大好物らしいから、あげちゃった」
「そうでしたか……」
「ん?どうしたの?さーちゃんからマカロン貰ったの?」
「貰いましたとも」
貰ったといわなきゃ殺される……。
「そっか、ならよかった。ところでお味のほ――」
「レクト先輩!もうすぐ授業です!!」
「もう授業か。時が経つのは早いね」
「そうですね。それではまた」
「ばいばい」
ふーあぶなかった。
五月から貰ったマカロン、さっき友達にあげたからな。
命は助かった。
さてと、俺も授業の準備を――。
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