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「……もういい。やりたくないのは分かったから」
「じゃあ帰って良いですか?舘野を埋めなきゃならないので」
「ああ構わん。殺すなよ」
「大丈夫ですよ」
ちょっと恐怖を植え付けるだけだから。ちょーっと生き埋めにするだけだから。あーでも殺したくはないからな、しかも学園内で殺したくないから…な。
失礼しました、と言って職員室を後にする。向かう先は寮。
全寮制であるこの学園は、中等部と高等部が寮制となっていて小等部や大学部は寮もあるが自宅からが多いらしい。ここの大学には行く予定ないから問題ない。
「柊沢くん」
「んあ?…アナタは、……どちら様でしたっけ」
「覚えてないなら覚えてるような素振り見せないでくれるぅ?」
「スミマセン」
見たことあるような無いような美人というかチャラ男。ネクタイの色からして三年で年上なわけだが、どちら様でしょうね?
「まぁ良いけどぉー…俺は親衛隊総隊長なんだけどぉわかるぅ?」
「ああそうなんですか。総隊長さんが俺に何のようですか?」
「んー」
「勧誘なら受けませんよ」
勧誘だったら全力で断るし、勧誘じゃなくても親衛隊とはあまり関わりたくないわけだが。
「そんな気はしたんだぁでもぉ明日から王ど…転校生くるからぁ……入っといた方が身のためだよぉ?」
王どなんだって?聞いたことあるような言葉がでてきたような。
「もしかしてまりもが転校してくるんですか?」
「あららぁ~?柊沢くんてー」
「俺は違いますからね」
俺はそう言う人間じゃあないんだよ。姉が、姉のせいで……!!
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