序章 「この世界に存在する生ける者全てに問う」

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冒頭にて不愉快な事をぬかしてやがった奴が約一名いたのでシメてやった。 初っ端から何か重苦しい雰囲気でアホなことを尋ねている、という風に見えるかもしれないが、コレを問いている奴、即ち俺は、この事を中学に上がった頃からずっと考えてきた。かなりマジメに。 そのため、大小様々な本を読みあさり、多くの知識を得た。本だけでは飽き足らず、インターネットも活用し、ありとあらゆる資料に目を通した。 でも、それでも納得する答えは全くと言ってイイ程思いつかない。 まるで、考えている方向性が間違ってるんじゃないだろうか、と思う事もあった。そして、その事に確信を持ち始めてさらに考えた結果、俺は至上の命題を解決するにあたり、致命的とも言える「足りないモノ」を発見した。 それは、「経験」である。 普通な生活を送り続けたとして、普通じゃない生活を送った事が無ければ、前者の価値観は見出せないのは当然だろう。 だから俺は、普通じゃない生活(あくまで俺の見てくれだが)を送るヤツに近づいてみる事にした。 だが、俺はまだ気づいていなかった。 俺の「普通じゃない生活」は、生まれた時から始まっていた事に。
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