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「…とりあえず、コイツ連れて帰るね?捕まえたからには、仕事させないと…。」
「…っ。おい、松谷。俺は飯まだだぞ?」
「委員長?巧先輩は食わずにやってて倒れたんだよ?反省して?」
……そのまま、耳を引っ張り長谷川を連れて食堂を出ていく松谷を見送った。
…なんだかんだ言いながら…
長谷川には、仕事が終わったら何か食わせるつもりなのだろう。
松谷らしい、な。
…クスクスと笑う俺の顔を港が覗き込んだ。
「…何?会長、いきなりクスクス笑って。…あぁゆうのが、好きなの?」
………なんだ、コイツ気付かながったのか?あんなに、分かりやすかったのに。
「………いや。お似合いだなぁと、思ってな。あの二人。」
「…………え?」
驚愕して固まる港の手を引く…。
「行くぞ?腹減った。」
「…うん。」
そう言って、嬉しそうに笑って…
港が繋いだ手を揺らした。
「…おばちゃん、定食二つねー?」
…カウンターに顔を出して、港が中を覗き込んだ。
ここの食堂は、カウンターで注文して金を払い、受け取って、席まで自分で運ぶシステムらしい。
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