…結局、丸く治まる訳だな。

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…結局、丸く治まる訳だな。

………病院の病室。医師から告げられた言葉に、俺は目を見開いた。 「………睡眠不足ですね。」 …………は? 「え?でも、コイツ。あの、……肩は?」 「…あぁ、血がいっぱい出て心配されたと思いますが…消毒して縫ったので大丈夫です。跡は残るかもしれませんが。」 ………は? …コイツ。 …呆れた俺は眠っている港のおでこにデコピンした。 少し寝苦しそうに眉を寄せるソイツに、微笑む。 …それにしても、睡眠不足って? コイツなんで寝てない? 「ふふ、安心して眠気が勝ってしまったのでしょうね。…連れて帰っても大丈夫ですよ?」 …安心したとか… そんな風に言われると、弱い。 帰ったら、きっといっぱい甘やかしてやろう。 そう思って髪を撫でる俺の腕の中で、港が幸せそうに微笑んだ。 …治療費を支払い、痛みどめや化膿どめを受け止ると… 俺はタクシーをよんだ。 「…ふへへ…。かいちょ、かわい。」 幸せそうな寝言を言う、港のおでこに再びデコピンをおみまいしてやる。 …どんな夢見てるんだ、コイツは。 タクシーが着くと、俺は港を背負って乗り込んだ。 「篠澄学園まで…。」
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