…結局、丸く治まる訳だな。

4/4
736人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
「…それは、消せ。」 「…嫌だ。…それより、行かないで?会長。」 …そう言って、縋るように足に手を回して来たソイツの頭を撫でる。 「はぁ…、柳。お前等が俺を会長として必要とするなら、戻ってやる。」 …その瞬間、びくっと港の肩が跳ねた。 「……そのかわり、寮はずっとこのままだ。」 「…え?」 …此方を見ながら固まった、役員達と港に微笑む。 「…食堂の飯が、美味すぎんだよ。」 「っ、…会長ー。」 …泣きながら、しがみついてきた港の顔を上にむかせて、涙を拭う。 「………港。」 「………っ、何?」 「好きだ。」 そう言って、驚いて固まる港の頬に唇を落とすと… …港の瞳から、大粒の雫が零れ落ちた。 「…っ、会長…っ。」 …感極まって抱きついてきた港を抱きしめ返す。 甘く、優しく… 安心させるように…。 「…会長。…っ、俺も好き。」 「知ってる。」 fin. →後日談。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!