トレイン

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「でも私、おじさんの気持ち分かりますよ」 「え?」 俺の間抜け面を横目に見ながら少女は続けた 「なにに不自由しているわけでもない でも、違う なにか足りない 天涯孤独でもないけど、寂しさを感じてしまう」 まったくそのとおりだった そう、俺は辛いのではない 寂しいのだ 誰もいないわけではないが ふとした瞬間、孤独感に襲われる 俺の逃げ出したいものの正体だ
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