古守歌

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裂かれた大地の隙間に 太古の面影 空は陽射しの干渉を受け尚も透き徹り 涼風が爪弾く森の葉擦れの調べから 数多に生まれた物語の織り成す歴史 命が求め続ける不変なるものよ 私はお前の為に詠っている あらゆる負の遺産と傷跡の降り積もる 時の瓦礫の上に図らずも佇みながら 儚い記憶を紡いでは何れ去り行く日に 千年樹の森の樵小屋を訪ね知恵を乞う 古の守歌に託された祈りと共に歩む その隠された路を偽り無き魂の灯で照し 大地が見せる星の物語を思いながら 望む儘を是とし 許された時を詠って
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