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そしてその布の足りない部分から、雨の止んだ淡い昼の日差しが差し込んでいた。
そこから外を覗いてみる。
眼下に公園の雨上がりの緑と、奥には陽光を反射した池がちらりと見える。
「喉が渇いた…」
海留は窓とは反対側の壁を見遣った。
そこには小さなシンクと一つ扉の冷蔵庫が見えた。
そこへ歩いて行き、冷蔵庫の扉を開けてみる。
しかし、中は空っぽで唯一賞味期限の切れたチューブの山葵だけが転がっていた。
海留が肩を落とし、ベッドに戻ろうとした時だった。
部屋の扉が開く音がして振り返ると、手にビニール袋を提げたあの男が立っていた。
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