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海留は自身の体を眺めた。
下着すら着けていない全裸だった。
「ああ、でも俺の服、濡れててあんな状態だし」
そう言って海留は平然とベッド下の床に濡れたまま丸まった自身の洋服を指差した。
すると男はすぐさまベッドヘッドの横の壁に大股で歩いて行き、蛇腹になったクローゼットの扉を開ける。
中には幾つかの上着が下げられているのと、プラスチック製のチェストが見える。
男はそのチェストから一枚のグレーのTシャツと黒のスウェットを取り出し、目を背けながら海留に差し出した。
「俺のだから、少しでかいかも知れませんが」
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