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「な、なにする…」
驚愕に目を見開き戸惑いの言葉を発した駿一の唇を覆い被さる様に男が塞いだ。
駿一の頬には男の髪から雨の滴がポタポタと伝っては落ちてくる。
「ん…っ!」
熱い舌先が駿一の唇を割ろうとし、必死に男の両肩を押しやり、やっとその唇を引き剥がす。
「何のまねです…っ!」
「いいよ?」
すると、初めて男が声を出した。冷たく濡れたような静かな声。
「え?」
駿一はこの状況と言葉の真意が分からず目を眇めて男を睨み上げる。
「死んでもいいよ?」
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