1章

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「マジかよ…」 高校2年生になり、この生活にもそろそろ慣れてきた俺、山本 大河(やまもと たいが)はSHRが終了し少しだけクラスメイトと話をした後、教室を出て下駄箱で靴を履き替えて正門に向かっていた。 本来ならこの正門を通ってダラダラと家まで10分程度歩くだけなのだが…… 『だから今日は私と遊びに行くんですの!』 『僕だよ!』 『…私…です!』 『私だよ!』 『いや!皆で行けば良いと思うんだけど!?』 『『『『嫌だ(よ)(です)(ですの)!』』』』 何故か正門で一人の男子生徒と他の女子生徒が言い争いをしていた。 ……いやこれはちょっと違う。正確には『一人の男子生徒に複数の女子生徒が言い寄っている』と言った方が正しい。 「うわ、何あれ?……もしかして修羅場か?」 初めて見たな。正直ドラマだけだと思ったんだけど……しかしこんな人が通る場所(今は少ないけど)で大声出すのは他人の迷惑になるから止めて欲しいものだ。
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