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「いか…行かないで……ニイナ…」
中学を卒業すると、別々の道。
一葉は地元の公立高校。
ニイナは演劇部の名門の私立高校。
きっともう、交わることは無いだろう。
「一葉、さようなら」
たった一筋だけ涙を零し、凛々しく微笑むニイナを。
思い出のこの場所で、見送った。
‐‐――
あれから、数年。
彼女は言葉通りの人生を歩み、大女優の座を手にした。
舞台にドラマ、映画にバラエティーまで。
テレビに映らない日が無いくらいに、時の人となった。
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