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そわそわ、そわそわ。
効果音が聞こえそうな程に、少年は落ち着かなかった。
自分がいたところとは格が違う内装外装。
自分には何が素晴らしいのかよく分からないが、細かい装飾の施された高そうな壺やらを見て、また緊張する。
そんなことを繰り返していると、ガチャリと音がして扉が開いた。
「……やぁ、柳原志巻君だね?」
優しげに微笑んだその男性は、北澤廉斗。
少年の……志巻の、『雇い主』だ。
「は、はいっ!」
緊張のあまり、大声で返事をしてしまった。
座っていた革張りのソファからも腰をあげていた。
「ははは、元気がいいな」
そう笑うと、廉斗は先程まで志巻が座っていたものの前のソファ座った。
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