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「……だからって、人ん家に勝手に忍び込む事ないよね?」コソコソ
そう、私達はシンデレラと継母達が住む大きなお屋敷に、黙ってこっそりお邪魔していた。
「見つかったらどうす」コソコソ
ナナミ
「待って、あの部屋誰かいる」コソコソ
半開きの扉の陰からソッと覗くと、部屋の中には2人の女の人が。
???
「明日のウエディングドレス、どうかしら?」
???
「とても素敵よ、お姉様」
「シンデレラのお義姉さん達かな?」コソコソ
ナナミ
「正解」コソコソ
「あっ!ねぇ、もしかしてあれって……」コソコソ
2人の近くのテーブルの上で輝くのは……
ガラスの靴!?
上の義姉
「ガラスの靴を暖炉の奥に見つけた時は驚いたわ」
下の義姉
「そうね。舞踏会で王子と踊ってたあの女が、まさか灰かぶりのシンデレラとは」
上の義姉
「でも、おかげで私は妃よ。予め靴に合わせて踵を削って、ぴったり入ったもの」
下の義姉
「シンデレラも災難よね。家の階段で転んで靴が履けなくなるなんて」
上の義姉
「あら、あなた思いっ切り突き落としてたじゃない」
下の義姉
「そうだったかしら、フフフ」
ナナミ
「シンデレラのケガは2人の仕業だったんだね」コソコソ
「なんてひどい……!」コソコソ
下の義姉
「お姉様、私のドレスも見て下さる?」
ナナミ
「2人が奥の部屋に行ったよ。今の内にガラスの靴を取り戻そう」コソコソ
「うん」コソコソ
テーブルに置かれたガラスの靴は、ちゃんと両足揃っていて、透き通っていてすごくキレイ……。
これが、あのガラスの靴。
シンデレラが魔法使いから貰った、ガラスの靴。
「これ、シンデレラに返してあげようよ」コソコソ
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