誤解

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その頃慎治は真由美のマンションにいた。 「慎治さん、お風呂沸いたみたいだけど~」 「それじゃ、一緒に入ろうか?」 「えっ、だって…裸見られるの恥ずかしいわ」 「ええ~っ、1人で入るの? 寂し過ぎると思わない? 一緒に入ろうよ」 慎治が真由美の手を握ると、真由美は、 「うん、それじゃ」 恥ずかしそうに頷いた。 風呂から上がりパジャマに着替えると、慎治はしみじみ言った。 「着替えが置いてあるから、いつでも泊まれて便利だね。寮の奴らと風呂に入るより真由美さんと一緒に入る方が100万倍嬉しい」 慎治がにやっと笑うと、 「慎治さんのイジワル」 真由美は口を尖らせて言った。 そんな真由美を見て、慎治はアハハと愉快そうに笑った。 「ねえ、伸一郎さん達みたいに俺達も一瞬に暮らさない?」 慎治が笑顔で言った。
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