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「そう言えば慎治たちはこれから会社に行くんだよね。ごめん。……僕達も出掛ける準備しないと…」
「そうね」
２人は慌てて自分達の部屋に戻って行った。
「伸一郎さん、変わったな」
慎治がキッチンに戻りながら行った。
「どんな風に変わったの？」
「伸一郎さんって俺達男から見てもカッコ良いから、かなりモテたんだよ。実際にたくさんの女性から告白されている所を見たことあるし……。
昔のことは分からないけど、俺がたんぽぽ荘に来たばかりの頃、モデルをしてる女性と付き合ってて、その後スチュワーデスとも付き合ってたけど、２人共すぐ別れたみたい。それから後は誰とも付き合わないでいたんだ。
どんな美人に責め寄られてもクールに断っていたのに、それほどの美人と言うわけでもないめぐみさんに出会って、あっ、ごめん。失礼な言い方して……。
でも、めぐみさんに出会ってからなんだ。伸一郎さんがあんなに変わったのは。
寮生の誰もが驚いていたけど、でも、俺は何となく伸一郎さんの気持ちが分かるんだよね」
慎治が言った。
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