先輩と後輩

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「なら自分と同じっすね。しかし、今日もやる事なかったなぁ……」 「いつもと変わらなかったな」 コンビニ店員の仕事といえば、レジ打ちだけではもちろんない。 品出しや商品の点検、荷物の受け取りなど、色々とやる事はあるのだが、それは後輩が来る前に済ませておいた。 急いでいた訳ではなかったが、やれる事はなるべく早く済ませてしまいたい性分ゆえ、手が動いてしまったのだ。 「お、珍しい」 後輩が外を見ながら言った。 つられて俺も外に目を向ける。 自動ドアがスムーズな動きで開き、来客を告げるベルに招かれて女の子が三人仲良く入ってきた。 「「いらっしゃいませー」」 いくら客が少ないとはいえ、仕事を忘れてはいけない。 俺と後輩は声を合わせて事務的な挨拶をする。 女の子達は同じ服に身を包んでいる。 部活か何かの帰りだろうか、休日だというのにご苦労な事だ。
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