先輩と後輩

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「先輩先輩!」 ふいに後輩が身を寄せ、小声で囁いた。 「先輩はどの子がタイプっすか?」 またか。 この後輩、店に女性が入ってくるたびに同じ事を聞いてくる。 最初こそ真面目に聞いてやっていたが、何度も何度も聞いてくるものだから、今では適当に聞き流している。 以前小学生くらいの女の子が入ってきた時、「先輩はロリもいけるクチっすか?」と聞いてきた時は本当にどうしてやろうかと思った。 「お前に話すような事じゃないだろ」 「えー、教えてくださいよ。先輩いつもはぐらかしてばかりじゃないですか。ちなみに自分はあの髪の短い子とかオススメっすね」 別に聞いてない。 後輩とそんな馬鹿な話をしている間に女の子達は見繕った商品を手にレジに並んだ。 俺と後輩が慣れた手つきで清算を済ませると、女の子三人は仲良く店から出て行った。
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