先輩と後輩

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「「ありがとうございましたー」」 貴重なお客様が店から去り、店内には再びラジオの音声だけが響く。 その後も後輩との他愛もない話は続き、気づけば時刻は六時になろうとしていた。 ふいにバックヤードからガタガタと音が鳴る。 少しの間をおいて扉が開き、店長が店に入ってきた。 「「おはようございます」」 俺と後輩の声が重なる。 「おう、ご苦労さん。お前達、今日はもう上がっていいぞ」 店長がそう言うと同時にラジオから六時の時報が流れた。 店長はすでに棚の整理を始めている。 「「お疲れ様でした。お先に失礼します」」 店長の背中に向かって声を掛け、俺と後輩はレジ裏を後にした。
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