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そして、席につくと質問をいっきにされた。
「ねぇねぇどうだった?」
「やっぱり転勤?」
「また大きいプロジェクト?」
「まさか昇進とか?」
なんていう質問を浴びせられているなか、
「おい。冬子の話しを聞いてやれよ」
と、助け船をだしてくれたのは、私の4つ上で、頼れる兄貴のような存在の
鐘川 新(かねかわ しん)だ。
周りからは、しんちゃんと呼ばれている。
「っで、どうだったんだ?冬子」
私は重い口を開いた。
「………地獄に転勤になったから………。一週間後には、もう行かなくちゃいけないから…………。」
まるでここは、冷凍庫かと言わんばかりに場の空気が凍りついた。
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