1人が本棚に入れています
本棚に追加
「気をつけ、礼。」
ありがとうございましたぁ~、とHR終了のあいさつを告げ
教室を去っていくクラスメイト達。
隣の席でカラカラ…と椅子をしまい、桂木はオレの方に視線を移した。
オレもそれに気がつき、桂木を見た。
「マジ悪いィ…。篠山――…。」
オレはその言葉に笑顔を返す。
…まぁ、笑えてないだろうけど。。。
「ホントゴメンな…。」
と一言オレに残して桂木はじゃあな、と教室を出て行ってしまった。
…やがて誰も居なくなった教室で1人、机に伏せているオレ。
窓の外からは運動部の掛け声、生徒達のしゃべり声が聞こえてきた。
「……生徒会室 行かなきゃな。」
伏せていた顔を上げ、机の中にある教材などをカバンに詰め込み始める。
――…オレは結局、じゃんけんに負けて生徒会に入る事となった。
まぁ、よくよく考えてみたら桂木はバスケ部副部長だ。
最初から、オレが生徒会役員になる事は決まっていたようなものだった…。
「よっこいしょ…。」
カバンを持ちながら重い腰を上げ、オレは教室を後にした。
最初のコメントを投稿しよう!