~6/30 五時間目 算数~

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今日もいつものごとく、 ぼんやりと、雲を眺めていると、 「…鈴木咲良さん!」 担任の絵里先生に、当てられていた。 「もう!いつも集中してないんだから!」 「…ごめんなさい💦」 クラスのお調子者の勇也達が 「えーい!また、怒られてやんのー!ヒューヒュー!」 と、はやしたてる。 「静かにしなさい!」 と、絵里先生がどなる。 すでに、この一連のやりとりは、お決まりのものとなっていた。 「咲良さん、56.4÷3は?」 「…えーっと…分かりません。」 「だっめだなー!こんなの18.8に決まってんじゃーん!」 「勇也君、正解!もうちょっと、女の子に優しくできるといいけどね。」 「せんせーい! 俺、そんなに完璧な男になると、 もてすぎて困りまーす!」 ドッと、クラスのみんなが笑った。
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