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周りはしーん…と静まり返っている。
たぶん、この空気の中、どう反応していいのか分かんないんだろうな。
俺も分かんない。
困ったことになったと思いながら周りを見渡す。
すると、会計が心配そうな顔をしてこっちを見ているのに気付いた。
会計なら分かるかも…。
俺は会計に『早く話を進めてくれ!!』という願いを込めた視線を送った。
すると会計はハッ(゜ロ゜)とした表情になって頷いた。
とりあえず、俺の言わんとすることが伝わったみたいでほっとする。
「それじゃ~次俺の番ねぇ~。初めましてー生徒会会計の瀬戸 柚季だよぉ~。これからイロイロとよろしくね♪
はいっ、次はユキちゃんね!」
会計がおちゃらけ、雰囲気が大分緩くなったことでやっと肩から力が抜けた。
まさかいきなりこんな大衆の面前で話し掛けてくるとは思わなかった。
一体何考えてんだあの人……。
少しずつ上向いている空気の中、やっぱり来なければ良かった、と独り小さく臍(ほぞ)をかんだ。
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