これがうちの入学式だ。

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講堂の中がざわつき出す。 「うわー、今年はどんな人かな?」 「深水様や加賀先輩みたいにイケメンの人だといいな~」 「いや、俺はちっちゃくて可愛い人がいい!」 ……… 皆張り切り過ぎじゃないか? …もしかして昨年もこんな感じだったのか?いや、何しろ聞こえてなかったからなぁ……。 「昨年もこんな感じだったよ。」 隣から声が聞こえきたので顔を向ける。 「あぁ、瀬戸君の声か。てか、え、じゃあ編入生来る度にこんな?」 「(最早独り言は気にしないのか…。)さぁ、それより前のことは知らないけど…。でも、深水君たちが編入してくる前と後で、随分編入生に対しての考え方は変わったんじゃないかな。」 ん?どういう意味だ。 思わず首を傾げる。 「君達のときはもっと……何て言うのかな。攻撃的?な声が多かったよ。」 「ふーん…」 攻撃的? …よく分からない。 俺がその事について考え込み始めた頃、編入生が壇上に上がり始めていた。 階段を上がる足音が響くにつれて。講堂に静けさが戻ってくる。 編入生は最後の一段を上がり終え、ステージ中央のマイクの前に立ち…… 顔を上げた。 途端、講堂中に溜め息が広がった…。
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